2008 |
02,12 |
«星の夜»
夕刻、白い絵の具を浸した大きな筆で、アクアブルーの色画用紙の上をかすかに擦ったように、東から西に雲が広がっていた。
鳶が旋回している。
遠くから、ピーヒョロロ、と鳴き声がする。
海の上には、小さく、舟がいくつか浮かんでいた。
バーデの外のゾーンで、湯といってもいいような温度の水に浸かりながら、流れるプールで流されないように淵につかまって、山の端のひかりを見ていた。
プールサイドで、オースティンの『分別と多感』を読みはじめた。アン・リーが映画にした「いつか晴れた日に」が好きなのだが、読むのは初めて。文庫になったので読みやすい。
夜は星がよく見えた。オリオン座の、まんなかあたりにある小さな銀河のようなものまで。
星をみると淡路に行ったときのことを思い出すようになってしまった。
あけがた、夢をみた。
またジュゴンが私を裏切る夢だった。あんなことあるわけないのに、夢のなかの私は「やっぱり」と思っていた。たぶん強い感情のために、目が覚める。いやだなあと思いながら、まあそれだったらそれでも別にいいけど、と夢からさめた私は妙にさっぱり思い、ふたたび眠った。
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